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気にしない生き方【大人の読書感想文・40代からの学び直し】

1.書籍概要

気にしない生き方【大人の読書感想文・40代からの学び直し】
  • 書籍名:気にしない生き方
  • 著者名:ひろゆき[西村博之]
  • 出版社:SBクリエイティブ株式会社
  • 価格 :1,500円+税
  • 発行日:2024年2月3日 初版第1刷発行

※この書籍は、2019年4月に刊行された『自分は自分、バカはバカ。他人に振り回されない一人勝ちメンタル術』を改題、加筆、改筆、再編集されたものです。

【書籍帯コメント】

  • 理想の自分像を手放す
  • 自分にも他人にも期待しない
  • 「やりたいこと」にこだわらない
  • 人生の悩みが消えていく「頭のいい」習慣
  • ひろゆきが語る、「幸せ」を手にするための人生哲学

 

 

 

2.読書感想文

①全体所感

 海外在住のひろゆき氏が持つ独自な視点から客観的に日本及び日本人を考察していると感じる内容。軽い文体で記載されているため、親近感を持つことができ、ひろゆき氏と会話している感じになることができる。

 内容も軽いのではないかと思う人がいると思うが、日本人として思い当たる節が誰にでもあり、そこを軽い口調で容赦なく指摘してくるところが、ひろゆき氏およびこの書籍のいいところだと感じた。

 ところどころで、クスッと笑うことができる箇所もあるので、自然と書籍に引き込まれていく。読書に親しみがない人でもあっという間に読了でき、新しい視点や考え方を手に入れることができる良書である。

 

 

 

②本書から学んだこと(フレーズ)

  • 「あの人はメンタルが強い」とか「わたしはメンタルが弱い」という能力の問題ではなく、「この言葉は聞き流す対象なのか?」という区分けの問題だということです。

 どうでもいいことを気にしたり、それに腹を立てることは、普段の生活でよくあること。他人の発言によって自分の内面を左右される必要はない。

 自分の価値観を軸にして、どうでもいいこと、自分にとって価値のない発言などは無視しても良い。それに対して悩むこと、傷つくことが時間の無駄である。時間は人生における重要な資産。できるのであれば、時間を自分に投資しよう。

  • 仮に、皆さんがものすごく頑張って働いて会社の利益が増えたところで、その利益はあなたのものになるわけでもないですしね。

 社会に出て20年以上が経ち、最近になってようやく実感できた。自分を犠牲にして会社に尽くしたところで、自分の望む評価や待遇は得られない。会社が組織である以上、自分で稼いだと考えている利益は、組織全体へと分配されるわけだ。

 気楽に働くことが、日本では良いだろう。正社員であれば、余程のことがなければ解雇されない。最低限の利益は生み出す必要はあるが、それ以上に、ましてや会社からの評価を期待するのはよしたほうが良い。評価は他人がするわけで、その他人も自分と同様、本人が一番可愛いのだから。

  • 職歴を埋める一番いい方法は、「会社を作る」ことです。

 つい「なるほど」と書籍を読みながら口走ってしまった。「どこかの企業で勤める」ことが職歴であるため、上場企業でも中小企業でも、個人経営の企業であっても良い。会社を作るとなると、真面目に考えてしまいがちだが、どうでもよい会社なら、少々の資金と書類を整えるだけで作ることができる。そして代表取締役社長になれるのだ。

 大切なのは、このような発想を持つことができるかどうか。恐らく、ひろゆき氏は「経験したことがある」からこそ出てくるアイディアだろう。決して0から生まれたものではないと思う。書籍を通して他人の経験を学ぶことができるのは良いことだ。

  • ほかの人がやらないことをやると印象に残りやすい、そういう差異化を行うのが、営業の本質ということなのです。

 本書では「手書きの手紙」を例として挙げているが、これは間違いない。筆者も同じことを営業の新人時代に取り組んだ。嬉しかったのは、その手紙を次の商談時に持ってきてくれ、その場の話が盛り上がったこと。

 メールが普及する前であれば、手書きの手紙は当たり前だっただろう。しかし、現代ではなくなりつつある風習。このような「昔は当たり前だったけど今は・・・」ということは、意外と人の心に刺さるものなのだろう。手間がかかり大変なことだからこそ、現代では代替され、我々の生活は日々便利になっていく。敢えて手間をかけると「大切にされている」と錯覚するものだ。

  • 大事なのは「合っている」かどうか、「正しい」かどうかではなくて、「それっぽい」「もっともらしい」理由を考えることができたかどうかなんです。

 世の中の多くの事柄について「正解の理由」は明確にならない。それは様々な要因が複雑に絡み合っているからだ。いくつものデータを用意しても、傾向としての正解を得られても、数学のように1つの答えとなることが少ない。

 しかし、傾向としての正解、つまり、説得力のある仮説を言えることは重要である。その説得力によって人を動かすことができるからだ。何事も決めるのは人間であり機械ではない。もっともらしい仮説を唱えることができるれば、正解を気にする必要はない。

  • しょうもない会社には、必ずしょうもないバカな人がいるものです。

 実感を伴った納得が得られたフレーズ。しょうもないバカがいるからこそ、しょうもない会社になっているとも言える。組織は人で成り立つ。

 特に、しょうもないバカがコネや派閥などの力で上役、中間管理職などになると大いなる不幸が始まる。組織を作るのは人であるが、組織を壊すのもまた人だから。

 ここ最近個人的に思うしょうもないバカは、過去の栄光にすがり、現在地を客観的に捉えることができず、時代遅れの戦略や商品開発を指示し、組織を疲弊させ、虚しい結果が目に見えながらも過ちを認めず進み続け、その担当部署を不幸に追いやる弊社の幹部連中だ、と愚痴をこぼしたくなった。

  • 人間は自由意志で選択したと思っているけど、たんに受けた刺激に対して、機械的に反応を返しているだけなのかもしれません。

 恐らく人生の8割くらいはそうだろうと思う。しかし、2割程度は即座に反応せずに、じっくり考え、メリットデメリットを整理して対処することもできるだろう。

 むしろ、自分が外からの刺激に反応しているだけだと気づくことができれば、2割程度はそうならないようにと気をつけることができる。そう心がけて人生での選択を行えば、選択している余地を2割から3割へと拡大していくことはできるはずだ。

 ただし、どんなに成長しても、半分は機械的に反応するのだろう。なぜなら、人間の頭脳はそこまで日々の判断に耐えうるほどの体力は持ち合わせていないからだ。

  • 「自分がどうにかできること」以外は、こだわらないようにしています。

 これは世界的に有名な書籍である「7つの習慣」にも同様のことが記載されている。自分が影響を与えられるものに力を注ぐこと。影響が及ばないところに力を注いだり、それによる刺激に対して反応してはいけないのということだ。

 この影響の範囲は人によって異なる。立場や持てる権利などによる。今の自分はどこにどれだけ影響を与えることができるかを客観的に捉えること。それがわからなければ、自分がどうにかできることが何なのかすら分からないから。

  • 幸福度に影響するのは、お金の多寡ではなくて、お金でできることとできないことを、実感としてわかっているかどうかなんじゃないかと思います。

 かつてクレジットカードのテレビCMで「プライスレス」をキャッチコピーにしていたものがあった。お金で買えるものの中にも貴重なものはあるが、お金では買えないものの中には、かけがえのないものや体験や人間関係が潜んでいる、と

 個人的には、世の中で最も貴重なものは時間だと考えている。どんなに努力しても取り返すことが出来ない。自分の力で増やすこともできない。そして、いつ途絶えてしまうかも分からない。この貴重な資産をどう使うか。全ては個々人の判断であり、価値観である。正解はない。

  • 楽しくなりたい、幸せになりたい。そう思った時、人はついついお金で解決しようとしがちです。高いモノを買ったり、いいところに住もうとしたり。でも、お金をかけずに楽しめることを普段から見つけるようにしたほうが、人生のコスパはずっといいですよ。

 何に幸せを感じるか。その尺度は自分が生きてきた人生そのものである。つまり、自分の中に築かれてきた価値観による。その価値観を変えるのは簡単なようでとても難しい。場合によっては、今までの自分を否定することになるからだ。

 ただ、人間は変わることができる。気づいたときからものの見方を変えていくこと。覚悟を持って。自分の内面に語りかけ、本当にコスパの良い楽しみ方ができるかどうか。私は書籍を読み、感じたことをブログに残していくのが楽しい。書籍は1冊1,500円前後。ブログによる広告収益は将来に渡って発生する。コスパどころか、利益が出る可能性が高い。楽しみが利益を生むなら最高だ。

  • 自分が今幸せか、ということと、自分が実際に幸せになるステップを踏んでいるか、はまったく別問題だと僕は思うのですよ。

 今この瞬間こそが、将来の自分の何になっているのか。ふと立ち止まって考えることが大切かもしれない。もちろん、その時々の幸せを獲得するのも悪くない。そういう時間も必要だろう。しかし、それだけではだめだ。

 今の行動が、その結果が将来どうなるかは誰にも分からない。しかし、今の自分でわかる範囲で構わないので考えてみるべきだろう。もしかしたらその瞬間に気づくかもしれない。これは意味がないことだと。

 

 

 

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