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パナソニック再起【大人の読書感想文・40代からの学び直し】

1.書籍概要

パナソニック再起【大人の読書感想文・40代からの学び直し】
  • 書籍名:パナソニック再起 2030年への新・成長論
  • 著者名:日本経済新聞社編
  • 出版社:日経BP・日本経済新聞出版
  • 価格 :900円+税
  • 発行日:2023年6月23日

 

【書籍帯コメント】

  • 「周回遅れ」からの脱却。
  • 自主責任経営・外部人材登用・EV・脱炭素・「引き算」の家電・販売革新
  • 持ち株会社化から1年。日本企業の新たな姿を求めて挑戦する巨大企業の実像を追う。

 

 

 

2.読書感想文

①全体所感

大企業の不振脱出に向けての行動から学べることがきっとあるはずだ。これが、この書籍を手に取った時に考えたことである。予想通り多くのことを学ぶことができた、ビジネスパーソンへおすすめの一冊。

パナソニック=松下電機というイメージは多くの人が理解しているはずだ。創業者は松下幸之助。創業当初から時代は大きく変化した。しかし、松下幸之助のスピリットは今なお通用するものだということが、実際の取り組みを通して読み取ることができた。

変化の激しい現代だからこそ欠かせない「スピード感」。大企業病と言われる意思決定の遅さがパナソニックを苦しめていたことは間違いない。そこへメスを入れ、大規模な組織改革を行ってきた経営陣。まだ道半ばではあると思うが、現時点までの変革から学べること、経験や事例、何よりも「考え方」を多く吸収できる一冊だった。

組織を変えるためには人を変える必要がある。人を変えるためにはルールを変える必要がある。それを松下幸之助のスピリットを伝承し、現代の形に変えた経営手腕。それに呼応して動き出した中間管理職などなど。大企業だからこそ多くの人が関わり、それぞれの考えや、10年、20年、いや30年先を見据えた動きと考え方をこの一冊から学ぶことができるだろう。

 

 

 

②本書から学んだこと(フレーズ)

  • どれだけ会社を大きくするんだ?→それを決めるのはお客様

良い商品を懸命に作り、お客様に選んでもらえれば、利益はあとからついてくる。この利益によって会社は大きくなる。つまり、会社を大きくするかどうかは商品を買うお客様、ということ。売上や利益ばかりに目がいく会社は今なお多い。筆者が勤める会社もその1つかもしれない。

お客様が商品を購入し、喜んでくれることこそ本来のビジネス、商売の基礎基本のはずだ。いつの間にかこの初心を忘れてしまうのだろう。企業規模に関わらず、創業者は熱い想いを持って会社を興したに違いない。その組織にいる以上、熱い想いを途絶えさせてはいけない。

 

  • 発想や学びは町のそこかしこに転がっている

広い視野を持つということかもしれない。キッチン家電に関する話に出てきたフレーズである。そう考えると、顧客のニーズは研究室に転がっているわけではない、つまり、お客様のもとへ、お客様の様子を見ることがアイディアを生み出すきっかけになるということ。つまり、現場が大切なのだということにもなるだろう。

 

  • 『変えてくれる』ではだめ。変えるのは『わたし』

待っているだけでは何も変わらない。また、自分が望む方向に変わることは皆無。能動的に動くこと、指示待ち人間にならないこと。それが強い組織を形成する強い人財。組織は人によって形成されている。つまり、人が変わらなければ組織は変わらない。自分を変えるのには覚悟が必要だ。その覚悟をひとりではなく、組織の全員で持つことが大切なのだ。

 

  • 新しい競争軸で勝ち抜くために自らを変革できれば、再起への道がみえてくる

ビジネスは結局、どこまでいっても「人」なのだ。さらに言えば「自分自身」なのだ。それぞれの置かれた環境は皆異なるのは当たり前。不平不満は誰にでもある。このままでは会社が危険だと思うこともあれば、その境遇を憂う人もいるだろう。大切なのは勝つために自分を変えること。自分が変わらなければ、自分の周りは変わることがない。現状を打開したいのであれば、誰かのせい、業界のせいにするのではなく、自分を変えることが近道なはずだ。

 

  • 人の幸せのため

モノやサービスを通して、人々は豊かになり、幸せを感じることができる。そのために日々努力を重ねていくのが企業であり、追求し続けることが必要なのだ。売上を上げる、利益率を高める、これらは企業が真に求めることではない(もちろん存続のために必要なものではある)。自分たちの事業が人々に、社会に貢献できて初めて売上という対価を頂戴できる。そう、売上も利益も、必ず後からついてくる。その前に目指すべき姿があるはずだ。

 

  • 良い結果を出している集団は、良い働き方をしているはずだ

昨今では当たり前になってきた働き方改革。自己犠牲を払って会社に尽くすという時代は終わり、ウェルビーイングの世界が始まった。大量生産・大量消費で利益を上げる時代には、企業戦士という言葉も存在し、栄養ドリンクの宣伝では「24時間働けますか?」というキャッチフレーズもあった。時代は変わった。質より量の時代は終わった。これからは質を求める時代。仕事の質、商品の質、サービスの質の向上は、人財の向上なくして達成はできない。働く人も、物心両面で豊かさを求める時代なのだ。

 

  • 個性がない。意見を言わない。挑戦しない。金太郎あめの集合体を抜け出さないと、再起できない

言われたことを言われた通りにやる。上司の命令通りに動いていれば良い。昔はそれでもよかった。大量生産・大量消費の時代だからこそ、質を問われることは少なかったからだ。これからは付加価値をどれだけつけることができるかの勝負。そして変化が激しく、速い時代なのだ。社員は遠慮をしていてはいけない。と同時に、企業は準備をしなければならない。個性が活かせる環境、意見を言いやすい環境、挑戦できる環境。組織にとって、人と同じくらい大切なものは「環境整備」なのだ。

 

  • 現状に満足しない、道は無限にあるという考え方

テストに100点はあっても、事業には100点がないと楠見社長は言っている。誰にも負けない状態になっていないのであれば、まだまだ改善の余地、進化の余地が残されている。そしてそれをお客様も望んでいる。現状に満足しないのは誰のため、何のためなのか?この根っこを間違えると、組織は間違った方向に走りだすだろう。人々の幸せのために、どの企業にも共通する言葉である。

 

 

 

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