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機嫌のいいチームをつくる【大人の読書感想文】

1.書籍紹介

書籍概要

機嫌のいいチームをつくる【大人の読書感想文】
  • 書籍名:機嫌のいいチームをつくる
  • 著者名:吉井理人(千葉ロッテマリーンズ監督)
  • 出版社:株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワン
  • 価格 :1,600円+税
  • 発行日:2024年7月19日 第1刷

著者略歴

千葉ロッテマリーンズ監督。1965年生まれ。和歌山県立簑島高等学校卒業。1984年、近鉄バファローズに入団し、翌1985年に一軍投手デビュー。1988年には最優秀救援投手のタイトルを獲得。1995年、ヤクルトスワローズに移籍、先発陣の一角として活躍し、チームの日本一に貢献。1997年オフにFA権を行使して、メジャーリーグのニューヨーク・メッツに移籍。1998年、日本人メジャーリーガーとして史上2人目の完投勝利を達成。1999年には、日本人初のポストシーズン開幕投手を担った。2000年はコロラド・ロッキーズ、2001年からはモントリオール・エクスポズに移籍。2003年、オリックス・ブルーウェーブに移籍し、日本球界に復帰。2007年、現役引退。2008年~2012年、北海道日本ハムファイターズの投手コーチに就き、2009年と2012年にリーグ優勝を果たす。2015年、福岡ソフトバンクホークスの投手コーチに就任して日本一に、2016年は北海道日本ハムファイターズの投手コーチとして日本一に輝く。2019年より千葉ロッテマリーンズ投手コーチ、2022年よりピッチングコーディネーターを務め、2023年より現職。また、2023WBC日本代表投手コーチも務める。一方、2014年4月に筑波大学大学院人間総合科学研究科体育学専攻に入学。2016年3月、博士前期課程を修了し、修士(体育学)の学位を取得。現在も研究活動を続ける。

書籍帯・表紙コメント

  • 心理的安全性が一人ひとりの可能性を引き出す
  • WBCでダルビッシュ有、大谷翔平、佐々木朗希らに寄り添い、共闘したロッテ監督による失敗を恐れず、自らのびる強い組織の秘訣
  • コーチから監督へ…ベストセラー『最高のコーチは、教えない。』著者の新たな挑戦!

どのような人におすすめ?

アラフォー世代かつ野球経験者であれば、吉井監督(吉井投手)の現役時代の映像は目に焼き付いているはず。そのような人は間違いなく前向きに読むことができるはず。現役時代の吉井投手と、現在の吉井監督とのギャップに、ある種の「萌え」を感じることでしょう。

とはいえ、「組織を束ねる」という点では多くのビジネスパーソンにとって学ぶことが多いはず。特に最近の若い選手を束ね、育成していく姿に、現在の自分を重ね、多くを学び取ることができるのではないでしょうか?デジタルネイティブ、Z世代など様々な言われ方をする今の若い世代との向き合い方に困惑する中年世代は間違いなく多いはず(と書いている私もその一人でもある)。何かしらのヒント、何かしらの軸を得ることを、私自身はできたと思います。あとは実践あるのみでしょうか。

プロ野球選手にあることができる人は、限られた、ずば抜けた素質を持ち合わせた人。その中で監督という職務に就けるのは、人格も備わっている必要性があるはずです。そして、一般人である我々には到底到達できない領域を見てきた人ということでもあります。ある意味、経営者ですよね。つまり、ビジネス視点で吉井監督が語ることを読むことで、今の自分に役立つことが満載。

ということで、ビジネスパーソンとして、まだまだ成長したいと思う人は絶対に読むべき一冊です。

2.読書感想文

目的

野球も人生も、ゲームセットのコールまで逆転可能!

この書籍を通して、私自身が学ぶことができたことを「5つの学びフレーズ」としてお伝えします。読了することで、どのような姿に自分が成長できるかをイメージしてもらい、この書籍を手に取ってもらえたら幸いです。

5つの学びフレーズ

何を優先するか、何を重視するか、何を求めるか、何をやらないか

この中で一番大切だと思うのは、最後にある「何をやらないか」ではないでしょうか?これってかなり難しい決断なんですよね。最初の3つも含めて、組織の基本方針が明確にすることが大切であるということをこのフレーズでは語っています。

「何をやらないか」。これは「経験」がものをいうかな~。なぜなら、「やらない」ということは「やっても意味がない」「やったらマイナスになる」など、その先に負の事象があるということを「想像」できるから。もちろん、見たり聞いたりしたことを基にして決めるということもあるでしょう。まあ、これも一つの経験と言えますよね。

人生において「経験」を得ることには限界がある。特に社会人になると、その限界をリアルに感じてしまうのです。ただ、それを突破する方法はあります。それは「読書」です。多くの偉人が、多くの良書をこの世に残してくれています。ちょっと格好良く言うと、「書は人類の財産」なんですよ。国を超え、時代を超え、今の我々に学びを与えてくれる。その発見に出会う楽しさ。だから読書は辞められない!

自分でコントロールできないことに対して心を揺らしても損をするだけ。そこは諦めなさい

諦めが肝心!ということもありますが、このフレーズには7つの習慣の一部が含まれているなと感じました。きっと吉井監督も7つの習慣は読んだに違いない。

全てが自分でコントロールできるとは誰も思っていないだろうと思いますが、「コントロールできない」ということに気付く人は少ないもの。一番わかりやすいのは「他者の気持ち、感情」ですね。コントロールできていると思っている人は、間違いなく「ヤヴァい人」確定ですよ。そもそも、アナタに合わせているだけかもしれないし、表情と心の中が真逆であるということだってありうる。相手だって人間だし、大人だしね。

ビジネス面では「自分に対する評価」というのも、努力によって良い方向に向かうことはありますが、そもそも、他人が下すものなので、自分に決定権はないのです。ただ、嫌われないようにすることは大切。相手の立場に立って考え、行動する。それによって自分が望む方へと導くことができる可能性はあると思いますよ。

すべてのメンバーで共有している大目標がないと、最後の最後で詰め切れない。

大目標を共有するというのが難しいんです。漠然としたものだと、共有できているようでできていない。こういう時に一番わかりやすいのが「数字」なんですよ。誰もが明確にイメージでき、同じ尺度で見ることができるのが数字。例えば、上場企業の決算資料、中長期計画などを見るとよくわかると思います。そこには明確な数字がある。その目標に向けてどうするかは、組織内で考えて行動することになるのですが、この目標数値がないと最後の最後で、ゴールが暗中模索、五里霧中という具合に。吉井監督が言う通り、スポーツとビジネスはいろいろな面で通じているな~と改めて思う。

間違っている意見などなく、違うだけだ。

そう!これ!会議で議論していると「否定される」ということが多いんですよね。もっと最悪なのは、その会議での意見の違いだけなのに、人として間違っているというところまで飛躍してしまう人。これ最悪なんですよ。私はよく社内プロジェクトに参画するのですが、「この人とは絶対に組みたくない」という人が、現職でも数名います。議論が成立しないし、そのプロジェクト以外でも敵視されてしまうから。

どんなに優秀だと言われる人でも、この「違い」ということに気付かない人が多いんですよ。そして、そういう人に限って、上司へのゴマすりが半端ない。いや、むしろ当然なのかな。「違う」ということの意味を理解できていないから、ゴマをすって、必死に合わせにいく。そういう人たちが評価されてしまう組織って、残念ながら結構多いと思います。そういう現状を見ると、若く優秀な人は抜けていくのです。自分の経験上、そういうのをよく見てきたな~って。

常識とは、18歳までに身につけた偏見のコレクションのことを言う

何かを学ぶのに、自分自身で経験する以上に良い方法はない

間違いを犯したことのない人とは、何も新しいことをしていない人だ

この3つは、吉井監督が書籍内で引用しているアインシュタインの言葉。うーん、ズキズキと心に刺さるものがある。何度か読み返してみました。読み返すたびに、頭の中にイメージが広がるんです。なぜか?思い当たる節があるからだろうな~、と反省する今日この頃。

「常識」「自らの経験」「チャレンジ」。やっぱりビジネスにつながるわ~。常識を破壊してこそ、新しく価値あるものが生まれる。誰かから聞いただけ、本で読んだだけでは真の学びにはならない。そして、新しいことにチャレンジする勇気と行動力。VUCA時代と呼ばれる、先が読めない時代だからこそ大切にしたいこと。

待て待て。アインシュタインっていつの時代の人?と思うくらい昔の人が発した言葉が現代にも通じる言葉であるということは、世の中、大きな変化が起こっているのは間違いないですが、「本質」は変わっていないかもね。人としてあるべき姿。ここを磨いていこうではないですか。いつの時代にも通じる真の人間力を。

3.お知らせ

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