こんにちは!教育業界一筋、20年以上のリタイア60です!
- ESAT-J初年度の解答例詳細が発表
- 英語スピーキングの学習アドバイスを提示
- 東京都教育委員会は更に英語力の底上げを目指す!
英語教育に関して先陣を切る東京都教育委員会(以下、都教委)。豊富な財源を活用し、異次元の英語教育を推進中。今後の動向は注視しなければなりません。
そこで今回は、令和4年度のESAT-J実施『後』の情報や、東京都が予算組みをした英語教育事業について解説。そこから、英語教育改革に向けた都教委の本気度が分かってきます。
1.ESAT-J初年度の解答例詳細
今回発表された解答例は、プレテスト時のものとは大きく異なり、非常に詳しく記載されています。
- 出題の趣旨と測定する力
- 採点の観点
各Partの最初にこの2つが明記。その後に出題内容と解答例が記載されています。驚くべきは、この解答例が非常に丁寧に記載されているのです。
- 正答だけでなく、不正解やその理由(採点のポイント)も明記されている!
プレテスト時には正答を明記するのみ。しかし今回は、正答だけでなく、不正解の解答も明示。また、その理由(採点のポイント)も分かりやすく記載されています。
- ESAT-Jはアチーブメントテスト
都教委は当初からこの方針を一切崩していません。アチーブメントテストだからこそ、都立高校入試(5科目)とは異なり、細かい説明をしているのでしょう。そして、この後に紹介する「英語力アップのアドバイス」を同時に公開したのです。
※解答例へのリンクはこの後に用意しています。
↓ESAT-J本番の問題分析はこちら↓
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2.英語力アップのアドバイスが凄い!
都教委は詳しい解説だけでなく、子どもたちの英語力向上に向けたアドバイスも用意。
- 英語でできること
- 目指すこと
- 学習方法の例
- おすすめの教材
ESAT-J GRADE 別に、上記4つのテーマに分けてアドバイスを用意。ESAT-J実施前までに東京都が用意してた動画コンテンツやワークシートへと誘導しています。
- テストは実施して終わりではない!
- 結果を次の学びに繋げることが大切!
ESAT-Jの実施まで、新型コロナウィルス感染拡大も含めて紆余曲折がありました。実施前後には反対派の抗議も発生。それでも実施を強行。その後、今回のように「次の学び」に繋げる動き。ここまでやることで、アチーブメントテストとしてやり切ったと言えるのでしょう。
- ESAT-Jは成功
こう言って間違いないでしょう。そして東京都は、翌年に向けた予算を発表。ここまでの行動だけでなく、その予算額にも東京都および都教委の本気度が伺えるのです。
3.英語教育改革の東京都予算が凄い!
- 予算が69億円→132億円へ!
東京都は「グローバル人材の育成」において、令和5年度では、令和4年度予算の約2倍を申請。上記画像はその予算の内訳から、注目箇所をピックアップ。
この中で、特に注目すべき項目は3つ。簡単ではありますが、1つずつ確認をしていきましょう。
①東京都英語スピーキングテスト事業
中学1・2年生に対して新たに英語スピーキングテストを実施。この予算が確定したのは、まだESAT-J実施後の考察が発表される前(2023年1月27日)。つまり、ESAT-Jがどうであろうと、この件は既定路線だったということになります。
令和4年度は5億円だった予算が、令和5年度では35億円へと7倍に!読売新聞2023年1月26日の報道(外部リンク)では、以下のポイントが挙げられています。
- 高校入試の合否には用いない。
- 学年末をめどに、各中学校で行う方向で調整。
直接的には高校入試に利用しなくとも、評定(内申点)には何らかの影響が出てしまうのは否めません。
②オンライン英会話事業
新たに13億円の予算を計上。指導形態はマンツーマン(1対1)。対象は都立高校の全生徒。2023年1月末時点の都立高校生は約12万人。単純計算で10,000円分/人。1回1,000円のレッスンと仮定すると、年10回。つまり、月1回のオンライン英会話と予想されます。
英語スピーキングの壁は「外国人とのコミュニケーションの壁」。この壁を打ち破るには、「英語が通じたという経験を数多く体験すること」が大切。そのためには、オンライン英会話はとても効果的です。
この視点から言うと、素晴らしい決断を東京都並びに都教委は行ったと言えますが、どこまでの成果が出るかは未知数です。
③外部試験の活用
画像では「TOEICなど」と表記されていますが、間違いなく「英検」も入ってくるでしょう。ESAT-Jの採点を請け負ったベネッセが実施している「GTEC」が採用されるかどうかが注目。
- ESAT-Jの問題はGTECに似ている!
これはESAT-J実施前に指摘をされていた内容。外部試験にGTECが対象となった場合、ベネッセとの関係性がより一層疑われることになるでしょう。この点は都教委も配慮をするはずです。
このように、東京都の英語教育は大きく変わります。様々な意見や考えがあり、反対運動も起こっています。しかし、何かを変える時、この代償は仕方ないこと。大きな変化を巻き起こす東京都の英語教育に、今後も注目していきましょう。
4.お知らせ
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