1.書籍紹介
書籍概要
- 書籍名:ディズニーとマクドナルドに学んだ最強のマネジメント
- 著者名:中澤一雄
- 出版社:株式会社宝島社
- 価格 :1,600円+税
- 発行日:2024年10月5日 第1刷発行
著者略歴
1950年、奈良県生まれ。同志社大学工学部電子工学科卒業後、1973年4月、日本マクドナルド(株)に入社。オペレーション部門のディレクターやマーケティング部門のシニア・ディレクターを歴任。米国マクドナルド社本社に3年間勤務。POSや「メイド・フォー・ユー」システムの開発に関わる。1999年、ディズニーストア・ジャパン(株)にストア・オペレーションのディレクターならびにマーケティング、セールス・プロモーションのディレクターとして入社。3年間で事業規模を2倍にするなど経営再建に手腕を振るい、総責任者として活躍。2004年、日本ケンタッキー・フライド・チキン(株)取締役執行役員常務に就任。2008年4月、ウォルト・ディズニー・ジャパン(株)のライセンス部門・コンシューマープロダクツ日本代表に就任。「おとなディズニー」の導入による消費者ターゲットの拡大などにより、7年連続で部門の増収増益を達成。2015年10月、ウォルト・ディズニー・コリアのマネージング・ディレクターに就任。2016年8月よりウォルト・ディズニー・ジャパン(株)の各事業部門の統括責任者として、シニアゼネラルマネージャー/シニアバイスプレジデントに就任。2018年1月より、ウォルト・ディズニー・ジャパン(株)の相談役に就任。2018年6月、大幸薬品(株)の社外取締役に就任。2019年9月、常勤監査役に就任。2020年6月、専務取締役に就任。2022年3月に退任し、2024年現在、複数の上場企業の顧問を務める。また、コンサルティング会社(株)KUREYONを立ち上げ、代表取締役に就任。
書籍帯・表紙コメント
効率化を極めて業績アップ
外資の仕組みを導入すれば日本企業もV字回復!
日本企業が世界と戦うためのたった一つの方法
マネジメントのプロが公開!仕事の流儀
日本のビジネスパーソンは劣っているのか?
マクドナルドは不動産会社?
ディズニーの最先端マーケティングとは?
外資系のやり方で日本企業は蘇る!
どのような人におすすめ?
著者の経験から得られた成功事例、ハウツーが多く掲載されているため、「何か新しいことを取り入れたい」と考えている人には最適!しかし、あくまで「外資系企業での経験」。日本企業の全てに当てはまるわけではないのです。この点は著者も本書内で言及しています。
そして、掲載されている多くの事例を見て感じること。やはり、一流企業、勝ち組企業は、細部にまでこだわり、広い視野と妥協することのない徹底さでビジネスを展開しているのだなと思うと共に、中途半端な中小企業では太刀打ちできるわけがないよね、と納得しました。
逆に、企業の規模を問わず、中小企業ならではの機動力を活かした徹底ぶりを発揮できれば、まだまだ勝ち目はある!と考えることもできるわけで。ビジネスに対して希望を持つことができる、新たな視点を手に入れることができる1冊です。
2.読書感想文
目的
この書籍を通して、私自身が学ぶことができたことを「5つの学びフレーズ」としてお伝えします。読了することで、どのような姿に自分が成長できるかをイメージしてもらい、この書籍を手に取ってもらえたら幸いです。
5つの学びフレーズ
自分の頭で考えて決断する人間
これはマクドナルドの戦略の話のところで出てくるフレーズで、マクドナルドがどのような人財の育成を目指しているかの結論部分。完璧なまでのマニュアルがあると、それに従ってさえいれば良いと考える人って結構多くないですか?マニュアル人間と呼ばれる人々。マニュアルが悪いわけではなく、マニュアルは基礎基本の部分であり、それを身につけた先を求めているということですよね、きっと。
な~んにも考えないで、言われたことだけをやり、仕事をやった気になる正社員、正直、身の回りに多いと感じませんか?ただ、日本企業なら仕方ないかもしれないですよね。だって、それだけで生活していくのに不自由ない収入を得られるんだから。
むしろ害悪なのは、そういう輩が多い組織で、少し目立ったことを提案したり、動きをしただけで、あらぬ噂を立てられたり、嫌がらせをされたりと。そういう腐った組織にいると嫌になるということも。それでも会社が経営できる日本って凄い!いや、2:8の法則か。優秀な2割が懸命に稼いでいるから、残りの8割は余計ななことをするわけか。頭を使って考えて、新しい取り組みを取り入れていく。そうしないと、中小企業は今後生き残れないよね。
わかりやすい目標であり、ほかに水面下にある見えない条件がないので、ひたすら頑張ることができるのです。
外資系の評価制度での話。売上を○○億円達成できたら昇進ということですが、それ以外(上司の好き嫌い)がないというのは凄いことですよね。組織ゆえ、コミュニケーションが大切であり、その結果、扱いやすい人材、自分に従順な人材で、適度に成果出せる人間が上がっていく。日本の組織だと、空気を読むことが何よりも大切ですよね。うんざりですが。
ただ、人間関係を円滑にこなすことは、日本企業だろうと外資系であろうと同じことでしょう。必要以上のゴマすりが効果的かどうか。外資系は、結果がすべて。日本は結果が出なくても「次頑張れば・・・」がある。どちらにも一長一短があるわけで。腕に自信があるなら外資系に行けばいいし、そうでなければ日本企業のぬるい部分に甘んじるというのも選択肢のひとつ。
まあ、ゴマすりで昇進した人は、のちのち苦労しますよ。だって明らかに力不足。こちらが見ていても恥ずかしくなるくらいだし、他の人も「なんであんな人が?」「ああ、そういうことか」と納得するわけで。そういう意味では、長い目でみれば、外資系的な要素もありつつ、一度このようなレッテルを貼られると二度と評価されないという意味では、日本企業は外資系より厳しいかもね。
日本の常識は、世界の非常識と言っても過言ではありません。
このフレーズが正しいか正しくないかは個人の判断に委ねるとして、こう考えていろいろと眺めてみることは大切だと思う。自分が常識だと思っていることにとらわれないこと。既成概念を打ち破ることが、これからの時代には必要不可欠なわけで。
柔軟な思考と判断。それこそが日本人の良さでもあるはず。良いものはどんどん取り入れていく。朝令暮改でもいいんですよ。結果として良い方向に向かいさえすればね。
自分を変えるなら今です。
「これからは○○しよう」と思った瞬間に動けない人は多分変わることはないでしょう。このフレーズには激しく同意します。「明日から○○しよう」は絶対にやらない。今この瞬間に行動し、「明日『も』継続してやっていこう」でないとダメですね。
動きというか判断というか、キレ味鋭く動いていかないといけない時代。のらりくらりとやっていけるほど、時代の流れは緩やかではないというのが実感です。悪しき週間はすぐに断ち切る。そして、良い習慣は今すぐに実行する。やってみてダメだったら、やり方を変えればいいだけだから。
最後に私のモットーを記しておきます。
この書籍の最後に、著者のモットーが5つ掲載されています。これが非常に素晴らしい!自分自身のモットーにして、日々の行動を改めたくなるほどのもの。その内容は、ぜひ書籍を手に取って、ご自身で確かめていただくのが一番です。
可能であれば、書籍は購入しましょう。良い書籍が世に送り出されるために、多くの著者へ投資すると考えて。そして、書籍出版をこれからも継続してもらうための、出版社への投資と考えて。なにより、書籍を読むことは自分への投資でもあるのだから。
3.お知らせ
筆者はリタイア60の名前でSNSをはじめとした発信活動を行っています。ご興味がある方は是非ご覧ください。