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Work is Life 宇宙一チャラい仕事論【大人の読書感想文・40代からの学び直し】

1.書籍概要

Work is Life 宇宙一チャラい仕事論【大人の読書感想文・40代からの学び直し】
  • 書籍名:Work is Life 宇宙一チャラい仕事論
  • 著者名:近藤康太郎
  • 出版社:CCCメディアハウス
  • 価格 :1,500円+税
  • 発行日:2024年5月5日

 

【書籍帯コメント】

  • 将来が不安?今の自分でいい?大丈夫。
  • 毎日をご機嫌にする技術
  • <仕事><勉強><遊び>-幸せの大三角形をめぐる旅
  • 作家で猟師、『三行で撃つ』著者による人生講座
  • 自分を変える。転がる石に、なる
  • 一生かけてしゃぶり尽くす、自分の「骨」を知る。
  • 歯を食いしばって<遊び>、自分で自分を律する<勉強>を経て、自発的に創りあげる<仕事>に結実する。大三角形の永久循環活動。幸せとは、このことだったんです。

 

 

 

2.読書感想文

①全体所感

 この本はチャラい!いや、非常に読みやすく、読書初心者にも最適。近藤氏はライターではあるものの、働く人すべてに共通する大切なことを教えてくる。しかし、「先生」とか「師匠」という印象をこの本からは受けない。どちらかというと「兄貴」という存在なのではないかと、文体から受け取ることができる。

 本書内で「チャラい」の意味は説明してくれているが、人生において大切な考え方ではないだろうか。と同時に、ミドルや若い人への激励も多い。「リゲイン時代」には思わずクスッと笑いつつ、あの当時のCMを思い出した。

 読了後に思うこととして「近藤氏のように覚悟を持って何事にも取り組んできたのか?」と自問自答すると、そういう面が1割程度、あとの9割は誰かしらに助けられてここまで生きてきているという感覚を覚えた。社会に出てからも、勤め人ゆえ、会社という組織に守られながら生きているなと感じるところがあった。

 そして、常に学ぶこと<勉強>に対する大切さも教えてくれる。改めて自分の読書に対する向き合い方を考え直すきっかけになった。もちろん<仕事>に対してもそうだった。

 冒頭に「チャラい」と記載したが、それだけ、誰にでも寄り添った、近藤氏の伝えたいことが誰でもわかりやすく記載されている良書。サクッと読み終えることができますが、読了後に改めて読み直すことが大切な一冊だと感じました。

 

 

 

②本書から学んだこと(フレーズ)

  • 世界におもしろい<仕事>なんか、ないって話なんです。だから、工夫する。少しでいいから、快適にする。自分で、ちょっとはおもしろいと思えるように、変えていく。

 若い社会人へ向けてのメッセージかもしれないが、ミドルの自分にとっても響いた。若いころ、特に20代から30代中盤くらいまではガムシャラに仕事をしていた。しかし、いつの日か、工夫という名の「楽をする」方法を考えるようになった。反省。

 楽しければ熱中できる。<仕事>を楽しめないのは、「自分でどうにかする」という熱量が消えかけていたからだ。もう一度熱量を取り戻すにはどうしたらいいか。悩まず、徹底してやりきる。近藤氏に比べればまだまだだ。もっとやれる。でも、無理はしないようにしよう。

  • 人に与えられたものは、自由でさえ、おもしろくない。自由は、自分でつかまえないと、自由じゃない。

 サラリーマンで最低限の安定が確保できると、いつの間にかそこに安住してしまっている自分がいることに気づく。会社という場で自由に仕事をしている気になっているのかも。結局はやらされている仕事なんだよな。自ら提案して仕事として形にできたものは数えるほどしかない。0ではないだけまだましかも。

 自分でつかまえる自由。簡単そうで難しい。組織に属していると、組織で生きるために、派手なことはできない。出る杭は打たれる。自分は結構打たれてきたという自負は、恥ずかしながらもある。自由は仕事以外で見つけてもよいはずだ。

  • NOの発音を忘れろ。全部YESって言え。

 これは<仕事>に対しての話。何でもかんでも請け負えということ。近藤氏はライターなのでとにかく書きまくる。記事の話があればすべて請けて、何本も書いてきた、という。これは少し実感が伴って理解できる。

 自分は声がかかったプロジェクトにはすべて参加してきた。そして、すべて形にして成果を上げてきた(少しだけ自慢)。成功するために、成功するまで、気合で続けた。そうすると、次に何かあれば声がかかるようになる。メイン業務と二足の草鞋。処理するのも一苦労だが、楽しみながら取り組めた。そして、これを書いている今も、大掛かりなプロジェクトに参画中。今回もまた、成功するまでやり続ける所存。いずれ、量が質を凌駕する。

  • 相手の立場に立ってみる。相手の理論構造を理解する。これは働く人間にとって死活的に重要です。

 これはSNSで言うところの「激しく同意(古い)」である。カーネギーの「人を動かす」、ウィリアムジェームズのことば、7つの習慣など、時代が進んでも色あせない自己啓発本に、形は違えど記載されている。そしてこの力は一朝一夕で身につくものではないと、身をもって実感している。大人になるってこういことだよな、そう思えた。

 ちなみに、7つの習慣は3回読んだ。今は4回目に突入。それでもすべてを理解しきれないし、実践もできていない。近藤氏は長い記者人生で多くを経験し、学んできたのだろう。理屈ではなく体験を通して。学ぶことは机上でなくてもできる。むしろ、机上以外のほうが学ぶことは多い。改めて、相手の立場に立つ、パラダイムシフトを実践していこうと決意。

  • 自由がないからこそ、知恵が働くし、工夫を凝らす。抑圧され、自由を渇望し、その思いがのちに想像力となって爆発する。

 自分が好きなことだけを仕事にして生きていくことは難しい。好きなことをやるために、歯を食いしばってやらなければならない仕事もある。むしろ、好きなこと=仕事で生活できるのは、ほんと一握りの、才能も運も持ち合わせた人間だ。

 人生は運も必要。その運はいつかめぐってくる。そのタイミングは、このフレーズで言えば、爆発の瞬間だろう。このフレーズは言葉より絵でイメージが頭の中に出来上がって、理解に結び付いた。

  • ほんとうの勉強は人に強制されるものでなく、自分で自分に命じるものだ。

 そもそも、人に言われてやることは何事も続かない。趣味でさえそう。好きだからこそ、もっと深く知りたくなる。好きだから続く。知的好奇心は何歳になっても衰えない、はず。衰えてしまう要因は、自分の心の持ちようかな。この書籍で出てくる<遊び>。本気になると<勉強>に繋がる、らしい。

  • 表現者としての職業人
  • 人間の勉強とは、言葉を磨くことである。

 本書では「サービス業の多くの人」と言われているが、これ、すべての人に当てはまります。人間が生きていく以上、自分一人だけで生きていくことは不可能。強弱はあれど、必ず誰かと接している。コミュニケーションをとっている。気持ちを伝え、人を動かすために、人間に与えられた「言葉」が何よりも大切。

 言葉のチョイスは自己責任。知っている言葉の多さだけではなく、その時々で選択するセンス。これは、生きていく中で学んでいく。経験から学ぶことが多いと心底感じる。

  • 熱量のある人は見逃されません。

 体験からも理解できるなあと思いつつ、最近の自分に「熱量」が欠けているという反省もある。このブログだってそう。以前は、内容はともかく、徹底して書いて、しょっちゅう投稿をしていた。最近はさぼり気味。でも、やっぱり何かを書くことは好きだから、ダラダラと続けている。

 本業では何かとプロジェクトに参画する。そして成功させてきた。熱量の伴わないプロジェクトは途中で降りる。結果、そのプロジェクトは頓挫する。自分の信条は「成功するまで続ける」こと。そうすれば「失敗」という結果になる確率は低くなる。諦めずにやりきる。もう一度、ギアチェンジしなきゃ。

  • 人間は<遊び>だからこそ、クリエイティブになるんです。

 くそ真面目にやった時ほど、つまらない企画が生まれるもの。ワイワイガヤガヤ。あーだこーだ言いながら、みんなで楽しくやった企画やプロジェクトはたいてい成功する。真面目なんだけどふざけている。既成概念を壊さないと新しいものは生まれない。決めつけていては新しいことに気付けない。なんだかんだで人生楽しむことが、実は仕事にも良い結果をもたらすのかもしれない。

  • 言い訳は、どんなことにだってできるんだ。言い訳を考えていると、一生なんか、すぐ終わる

 本書内に出てくる写真家の坂田氏の言葉。言い訳をして良いわけがない(おやじギャグ)。確かに、言い訳をしてロクなことはなかった。余計にドツボにはまるだけ。徒労に終わる。それならば正面から受け止めるほうが効率的だし、印象もよい。どうせ考えるのであれば、楽しいことを考えることに脳を使うほうが健康的でもある。楽しく前向きに。

  • 歯を食いしばって、石にかじりついて、ダイハードで遊べ。自慢するならそこを自慢しろ。

 とても大切な価値観だと思った。自分も「一生懸命、仕事をしている自分」に酔っていたことがある。こんなにも仕事をこなして、俺ってすごい、と。違うんですよね、これ。仕事をきっちりやったうえで、本気で遊ぶ。その本気で遊んでいることを自慢しろということであるが、確かに、そのほうがカッコいいですね。仕事を自慢するのは、人間の小ささを感じさせてしまうから要注意。

  • 賭けて、生きている

 短いが、ものすごく深みを感じる。本書の最後の方に出てくるフレーズ。最後まで読んだからこそ深みを感じるのだと思う。そういう意味で、この書籍を手にとって読んでもらいたい。仕事に、勉強に、遊びに。どれも本気で、人生を賭ける。仕事だけ、勉強だけ、遊びだけ、こうなってはいけない。これらはすべてつながっている。筆者は書籍の中で、これら3つを大三角形と表現している。つまり、大三角形に賭ける、というのがしっくりくる。

 

 

 

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