カテゴリー一覧へ

英語スピーキングテスト・詳細情報と対策法・東京都立高校受験前に要チェック!

f:id:retire60:20210807222512j:plain

東京都立高校入試では令和4年度入試(2023年2月実施)より英語スピーキングテストが点数化されます。英語スピーキングテストは東京都だけの話ではなく、東京都で運用がうまくいけば、他の自治体も導入を順次してくことになります。

そこで、教育業界一筋20年以上の私が、誰にでもわかるように今回の英語スピーキングテストについてまとめます。最後には学習方法や対策方法も掲載していきますので、最後までお付き合いください。

1.正式実施までの流れ

f:id:retire60:20210809112246p:plain

東京都中学校英語スピーキングテスト事業 令和2年度実施概要より抜粋

正式名称は「ESATーJ」。略称の由来などは添付の画像をご覧ください。

このESAT-Jが正式実施に至るまでの流れを確認していきましょう。

f:id:retire60:20210809111301p:plain

東京都教育委員会HPより

2020年秋にプレテストの実施が行われています。そして2021年秋(上図の令和3年度部分)に本番同様の全員実施が行われます(点数化はされません)。

2022年秋(上図の令和4年度以降部分)、ここから点数化がされます。これを分かりやすく言い換えると、

  • 2021年8月時点の中学2年生から点数化

「どんなテストなのか?」「対策は必要なのか?」「難易度はどれくらい?」などいろいろな疑問がある思います。順次説明していきましょう。

★2021年9月26日追記★

2021年9月24日に東京都教育委員会から入試での評価についての発表がありました。

詳しい内容は下記リンクをご覧ください。

東京都中学校英語スピーキングテスト(ESAT-J)総合得点での配点が決定!

2.英語スピーキングテストはどんな問題?

f:id:retire60:20210807222332j:plain

問題は「PartA〜Dの4つ」に分かれています。設問数は以下の通り。

  • Part A:2問
  • Part B:4問
  • Part C:1問
  • Part D:1問

それぞれのPartに対して採点基準が設けられています。問題と合わせてその説明もしていきます。問題はすべて令和2年度実施のプレテストで説明します。随所に学習のポイントもちりばめていますので是非参考にしてみてください。

Part Aについて

Part Aは「画面上の英文を読み上げる問題」が2問。それぞれ準備時間30秒・解答時間30秒という時間制限があります。

知らない単語、読めない単語が出てきてしまうと減点の対象になりますので、単語はできるだけ多く覚えておきましょう!

実際の問題(読み上げ箇所)
f:id:retire60:20210809135605j:plain
f:id:retire60:20210809135627j:plain

東京都中学校英語スピーキングテスト事業 令和2年度実施概要より抜粋

画像をタップすると拡大できます

Part Aの採点基準(高評価の基準)は以下のように定められています。

  • 発音、語や句、文における強勢、イントネーションやリズムが、母語の影響を受けている場合があるが、概ね正しい。
  • 発音は概ね正しく、強勢、リズムや抑揚が、聞き手に混乱をもたらすことはない。
  • 言葉や言い回しを考えたり、言い直したりするために、間(ま)を取ることがあるが、発話中の間(ま)は、概ね自然なところにあり、不自然に長くない。

※令和2年度・確認プレテスト①採点基準より抜粋

この問題の難易度は比較的低め。日頃から英文を音読する練習をしておけば問題ないでしょう。

  • おすすめの学習方法は「教科書の音読をする」こと。

恐らく1日5分程度の練習を毎日積み重ねれば難なくクリアできます。

Part Bについて

Part Bは全部で4問。絵を見て質問に答える問題が3問、同じく絵を見て自分で質問を作る問題が1問です。

一見簡単そうに感じますが、それぞれ準備時間10秒・解答時間10秒という短さ。英語における瞬発力がカギになります。日頃から英語でのコミュニケーションがどれだけできているかが試されます。

実際の問題
  • 質問に答える問題
f:id:retire60:20210809143005j:plain
f:id:retire60:20210809143031j:plain
f:id:retire60:20210809143051j:plain

東京都中学校英語スピーキングテスト事業 令和2年度実施概要より抜粋

画像をタップすると拡大できます

  • 自分で質問を作る問題

f:id:retire60:20210809143122j:plain

東京都中学校英語スピーキングテスト事業 令和2年度実施概要より抜粋

Part Bの採点基準(高評価の基準)は以下のように定められています。

  • 各設問の問いかけに応じた内容を伝えることができている。
  • 相手に適切な行動を促すことができている。

※令和2年度・確認プレテスト①採点基準より抜粋

10秒以内で録音ができる内容を、10秒以内で考えなければならない。問題そのものは簡単ですが、時間制限の短さによって難易度が増しています。つまり、答えを考えこんでしまった時点で負けです。

そうならないためにも、基本的な表現方法(主に文法知識)を多く身につけておかなければなりません(先程の教科書の音読で対応可能!)。

学校の授業内だけでは明らかに練習不足になりますので、ご家庭ではもちろんのこと、学習塾や英会話教室などで対策をしてもらうことが良いでしょう。

  • おすすめの学習方法は「英語の発話機会を増やす」こと

一日一回は英語で簡単なやり取りをするように心がけましょう!

Part Cについて

Part Cは4コマ漫画を見てストーリーを英語で話す問題。ストーリーを考えると思うと難しいと感じるかもしれませんが、攻略法があります。

模範解答を見ると英文が4つに分かれていました。つまり「1コマ1文で説明すればOK」ということです。準備時間30秒・解答時間40秒ですので、1コマ10秒(1文10秒)で解答すること。これは自宅で一人でできる学習方法がありますので安心です。

実際の問題と解答例

f:id:retire60:20210809150528j:plain

東京都中学校英語スピーキングテスト事業 令和2年度実施概要より抜粋

Part Cの採点基準(高評価の基準)は以下のように定められています。

  • 各コマのイラスト(事実)の内容を伝えることができている。
  • 語彙や文構造及び文法の使い方が非常に正確であり、誤解を生むような文法の誤りや、コミュニケーションを阻害するような語彙の誤りもない。
  • 豊富で幅広い語彙や文法を、柔軟に使用することがでる。
  • アイデア間の関係性を整理して伝えることができる。

※令和2年度・確認プレテスト①採点基準より抜粋

Part Aの採点基準と重複する内容は省きました。

思いのほか細かな採点基準となっています。それでも、この問題に関しては対策法と学習方法が明確ですので、しっかり準備をしていけば高得点を獲得できる問題です。

  • おすすめの学習方法は「新聞の4コマ漫画で練習する」こと。

親や学校の先生、学習塾の先生などに自分のストーリーが合っているかどうか採点してもらうようにしましょう。 

Part Dについて

Part Dの問題は結構大変!質問に対して、自分の考えとそう考える理由を英語で述べる問題です。

自分の考えを即座に応えるのは日本語であっても中学生には難しい。日本語でも難しいものを英語で答えなければなりません。そして制限時間付き。準備時間は1分、解答時間は40秒。相当な瞬発力が必要になります。今までのPart A~Cの集大成的な問題に仕上げてきています。

実際の問題と解答例

f:id:retire60:20210809153602j:plain

東京都中学校英語スピーキングテスト事業 令和2年度実施概要より抜粋

Part Dの採点基準(高評価の基準)は以下のように定められています。

  • 意見(自分の考え)を伝えることができている。
  • 意見(自分の考え)をサポートする理由を伝えることができている

※令和2年度・確認プレテスト①採点基準より抜粋

上記以外にPart AとCの採点基準も含まれます。

この問題は本当の英語力が試されるものです。つまり直前対策などで突破できるようなものではなく、日頃からの英語学習の質と量がものをいいます。

  • おすすめの学習方法は「Part A~Cの徹底をしつつ、自分の考えを言う機会(日本語でよい)を多くつくる」こと。

学習方法というより生活指導的な内容になってしまいますが、これが一番の近道です。 

令和2年度実施の過去問のがYouTube動画でありますので紹介致します。動画の時間は約15分程度。実際の試験に近い状態の動画ですので参考にしてみてください。

中学校英語スピーキングテスト 問題(令和2年度・解答例なし) - YouTube

3.今までの点数分布や平均点は?

f:id:retire60:20210807222541j:plain

すでに2回実施された東京都の英語スピーキングテスト。東京都教育委員会からその得点分布が発表されています。

f:id:retire60:20210809155925p:plain

グラフは東京都中学英語スピーキング事業 令和2年度実施概要より抜粋

赤線及び赤字は筆者による加工

過去2回共に、とても綺麗な正規分布になっています。平均点は54点と入試問題としては申し分ない点数。わかりやすく英検のレベルをグラフに追記しました。

ご覧の通り、90点以上を獲得できた生徒はおよそ3%程度です。先ほどのPart Dが最上位層で差がつく問題であることは間違いありません。

都立高校最上位高を目指すならPart Dまで完璧にできるようにしなければなりませんが、そうでなければPart A~Cまでを完璧にできるようにしましょう。

4.スピーキングテストに向けた対策法・学習法

f:id:retire60:20210807222403j:plain

対策法や学習法について、今までの内容を改めてまとめます。

  • 教科書の音読を毎日5分行って英語習慣を身につける
  • 英語の発話機会を増やして英語思考の瞬発力アップ
  • 新聞の4コマ漫画を英語で説明する練習をする
  • 日々の生活で自分の意見を言えるようになる
  • 英検3級及び準2級合格を目指す
  • 練習はどこでもできるが、評価や修正点を見つけるには先生たちの力が必要

これらの内容を要約すると、

  • 学校や学習塾の先生たちには、自分が勉強した内容の評価やチェックをしてもらい、修正点のアドバイスをもらうこと

を心がけましょう。スピーキングの反復練習を学校や学習塾にお願いしてもあまり意味がありません。自分でやらなければならないことが多いからです。それよりも、テストを何度もやってもらい、弱点を早く克服するようにしましょう。

  • 実は無料で練習できるものがすでに公開されています。

東京都教育庁指導部指導企画課が運営している「東京都国際教育チャンネル」というYouTubeチャンネルがありますので、是非活用してみてください。

東京都国際教育チャンネル - YouTube

今回の記事は以上です。これからのグローバル化社会に向けた新しい入試の取り組みを理解していただけたでしょうか?できることからコツコツと。積み重ねが将来大きな財産になっていきます。 

資料関連参照リンク