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WealthNaviで複利効果が生まれるのか?【結論=卒業しました】

WealthNaviで複利効果が生まれるのか?【結論=卒業しました】

 

※2020年8月の記事をリライト

こんにちは!PayPay経済圏の住人、リタイア60です。

 

ロボットアドバイザーが最適ポートフォリオを作成。自動的に資産を分散してくれるWealthNavi(ウェルスナビ)。利用開始をして1年が経過。毎月コツコツと、機械的に積み立てを実行。しかし、現実とは厳しいものです。

 

  • 複利効果がまだ発生しない

 

WealthNaviにいくら入金すれば複利効果が発生するのか?今回は徹底的に計算をしました。

 

 

 

1.WealthNaviにおける複利効果

WealthNaviではインカムゲイン(分配金)が月によって入金されます。

 

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WealthNaviのヘルプより抜粋(2020年8月時点)

 

2020年8月時点、WealthNaviが分散しているもの以下のものになります。

 

  • 米国株VTI
  • 日欧株VEA
  • 新興国株VWO
  • 米国債券AGG
  • 金GLD
  • 不動産IYR

 

赤太字が毎月分配金が発生するもの。緑太字は3か月に1回の分配金。

※金GLDは分配金が発生しません。

※状況に応じて、分配金が発生しない月もあるので注意!

 

これらの分配金が、WealthNaviで複利効果を発生させる原資となります。

 

 

 

2.毎月のWealthNavi手数料

WealthNaviを利用する際には、毎月手数料が発生します。手数料はWealthNavi口座の現金部分から自動的に引き落とされます。

 

【WealthNaviの手数料】
  • 預かり資産の1%
  • 預かり資産が3,000万円を超える部分には0.5%

※すべて年率・現金部分除く・消費税別(2020年8月時点)

 

この他に、WealthNaviでは長期割が設定されています。

 

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長期割説明・WealthNaviヘルプより抜粋(2020年8月時点)

 

上記のように、多くの資産を長期間預けることで手数料が優遇されます。しかし、注意すべき点があります。

 

  • 一度でも出金をすると、長期割はリセット

 

  • 購入、売却、リバランスには手数料はかからない。
  • 入出金については手数料はかからない。

 

つまり、WealthNaviの手数料は、預かり資産に対する手数料のみという仕組みになっています。

 

 

 

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3.実際に計算をしてみよう!

①前提条件の設定

WealthNaviの手数料は実に細かく計算されています。そのため、今回の実証では、「大体これぐらい」が見えるようにしていきます。

 

  • 前提条件:リスク許容度4

 

2020年8月30日時点、リスク許容度4で運用中の写真がこちらです。

 

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WealthNavi・2020年8月時点のポートフォリオ

 

各銘柄の全体に対する保有割合は以下の通り。

 

  • 米国株VTI:35.2%
  • 日欧株VEA:28.3%
  • 新興国株VWO:9.5%
  • 米国債券AGG:12.7%
  • 金GLD:9.1%
  • 不動産IYR:5.0%

 

2020年8月30日時点、各銘柄の利回り情報は以下の通り。

 

  • 米国株VTI:1.63%
  • 日欧株VEA:2.48%
  • 新興国株VWO:2.89%
  • 米国債券AGG:2.43%
  • 金GLD:0.00%
  • 不動産IYR:3.23%

※2020年8月30日時点の直近1年間の分配実績による年率

 

それでは、保有している各銘柄の「全資産に対する利回り年率」を計算してみましょう。

 

 

 

②全資産に対する各銘柄の年率など

  • 米国株VTI:35.2%×1.63%=0.574%
  • 日欧株VEA:28.3%×2.48%=0.702%
  • 新興国株VWO:9.5%×2.89%=0.275%
  • 米国債券AGG:12.7%×2.43%=0.309%
  • 金GLD:0.00%
  • 不動産IYR:5.0%×3.23%=0.162%

 

以上より、すべて(緑太字)を合計すると、WealthNavi全体の年率(利回り)が計算できます。

 

  • 年率(利回り)=2.02%

 

正直驚きました!ここから、手数料として預かり資産の1%が引かれるのです。概算ですが、実際の年率は1%程度となります。長期割を利用してもかなり厳しい現実ではないでしょうか?

 

 

 

③複利効果を計算

以下の前提で複利効果を計算していきます。

 

  • 運用期間は20年間
  • スタート時点の預入金額のみ(複利効果を見るので、敢えて積立無し)
  • 手数料は1%からスタートし、半年毎に0.01%減少、最大0.9%まで。
  • 手数料は長期割も適用
  • 途中の価格変動や出金は無し
  • 年率一定で算出

 

計算はやや複雑ですが、実際のどの程度の複利効果が発生するかを見ていきましょう。

 

預入額50万円の場合

【1年目】

50万円×{(1+0.0202-0.01)×0.5+(1+0.0202-0.0099)×0.5}
=50万円×1.01025=50.5万円

【2年目】

50.5万円×{(1+0.0202-0.0098)×0.5+(1+0.0202-0.0097)×0.5}
=50.5万円×1.01045=51万円

【3年目】

51万円×{(1+0.0202-0.0096)×0.5+(1+0.0202-0.0095)×0.5}
=51万円×1.01065=51.6万円

【4年目】

51.6万円×{(1+0.0202-0.0094)×0.5+(1+0.0202-0.0093)×0.5}
=51.6万円×1.01085=52万円

【5年目】

52万円×{(1+0.0202-0.0092)×0.5+(1+0.0202-0.0091)×0.5}
=52万円×1.01105=52.7万円

【6年目~20年目】

52.7万円×(1+0.0202-0.0090)の15乗
=52.7万円×1.0112の15乗=62.3万円

※途中、四捨五入をしています。 

 

  • 20年間の複利運用で12.3万円の利益

 

株式投資を想定した場合、配当利回り3%かつ単利計算の場合、20年間では以下の通りになります。

 

  • 50万円×3%×20年間=30万円の利益

 

どの証券会社を利用するかで手数料が変わりますが、WealthNaviの約2倍の利益を獲得できます。

 

  • ハイリスク・ハイリターン
  • ローリスク・ローリターン

 

どちら取るかが選択の分かれ道になりそうです。

 

 

 

預入額200万円の場合

※200万円以上の場合、手数料は半年毎に0.02%減少。 最大0.9%まで。

 

【1年目】

200万円×{(1+0.0202-0.01)×0.5+(1+0.0202-0.0098)×0.5}
=200万円×1.0103=202万円

【2年目】

202万円×{(1+0.0202-0.0096)×0.5+(1+0.0202-0.0094)×0.5}
=202万円×1.0107=204万円

【3年目】

204万円×{(1+0.0202-0.0092)×0.5+(1+0.0202-0.0090)×0.5}
=204万円×1.0111=206万円

【4年目~20年目】

206万円×(1+0.0202-0.0090)の17乗
=206万円×1.0112の17乗=249万円

※途中、四捨五入をしています。 

 

  • 20年間の複利計算で49万円の利益

 

先程同様に、株式投資で配当利回り3%、単利運用、20年間で計算すると、

 

  • 200万円×3%×20年間=120万円の利益

 

あくまでも仮の条件ですが、WealthNaviの約3倍の利益差。驚きを隠せません。

 

 

 

4.まとめ

自動で楽チン。しかし利回りが悪い。どちらを取るべきか?

 

WealthNaviの特性
  • ロボアドバイザーがリスク回避。手数料がやや高め。

 

預入資産に対して1%の手数料。これが大きな負担になることが、ここまでの計算でわかりました。

 

今回の計算ではキャピタルゲインを抜きにし、分配金も一定とした場合で考えています。今後の景気次第で変わる可能性がありますが、

 

  • 個別株で配当利回り3%を維持できれば、WealthNaviより利益を生み出せる

 

手数料が高めなのは、リスク回避のメリットを享受するため。しかし、元本保証はありません。資産運用においては、必ずリスクが伴います。インカムゲインを維持しつつ、キャピタルゲインでも稼ぐ。そんな運用が理想的ではないでしょうか?

 

⚠注意事項⚠

記事をリライトした2023年2月時点、筆者はWealthNaviを卒業しています。現在では「米国個別銘柄」「国内個別銘柄」「PayPayポイント運用」で資産運用中。関連記事などは、以下の「お知らせ」をご覧ください。

 

 

 

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